2021年半ば頃から、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天の一部の携帯ショップ(キャリアショップ等)で、ミドルレンジ(中価格帯)以下の新品スマホを、通信契約なしで(スマホ本体だけで)、2万2,001円で販売するところが出てきました。
実際に私は、2023年1月に、Xperia 10 IV(ソフトバンク版)の新品を、通信契約なしで、2万2,001円で購入しました。
なお、Xperia 10 IV(ソフトバンク版) は、2022年7月8日発売で、新品の通常価格は7万4,880円、未使用品の販売相場価格は2023年1月時点で4万円弱。
もちろん、怪しいことも、ややこしい条件も、一切ありません。
買えるかどうかは、知識・行動力・運があるかどうかだけです。
※法律などの規制によって2023年中には買えなくなるかもしれませんが。
そこで今回の記事では、ミドルレンジの新品のスマホを通信契約なしで2万2,001円で購入する方法や、実際に私が購入してきた体験談を紹介します。
新品のスマホの購入を検討している人の参考になれば幸いです。
1.購入する方法
購入する方法は、次の①~③の通りです。
①下調べ
ネット(Twitter・YouTube含む)で、
「移動機」もしくは「一括22001円」のキーワードで、最新の情報を検索し、
ターゲットになる機種(スマホ本体)と、安売りしてそうな実店舗が近所にあるかを調べます。
※見つかるかどうかは運しだいなので、「見つかればラッキー」くらいのスタンスで。
移動機とは、移動機物品販売の略称で、
携帯ショップが、新品のスマホを、通信契約なしで(スマホ本体だけ)販売すること。
言い換えると、「携帯ショップでの新品の白ロム販売」です。
②現地調査
各携帯ショップ(できれば都市部の大型家電量販店内にある携帯ショップ)を巡り、店内のポップ(張り紙など)を見て、「通信契約なし(端末のみ)一括2万2,001円」で販売されている機種(スマホ本体)があるか探します。
なお、「通信契約なし(端末のみ)実質負担額2万2,001円」というポップ(張り紙)もあるかもしれませんが、この内容では2万2,001円で自分の所有物にはならないので(=レンタル扱いなので)(*)要注意。
(*)参考:AERAdot.記事(2023年2月9日)
※見つかるかどうかは運しだいなので、「見つかればラッキー」くらいのスタンスで。
③店員とのやりとり
上記のポップがあれば、店員に「コレください」と伝えて、購入します。
なお、店員ガチャに外れると、
(在庫があるのに)「在庫がない」と言われたり、
(本当はそんなにかからないのに)「購入するのに3時間くらいかかる」と言われる可能性も。。
つまり、購入できるかどうかは、(私のような素人には)運の要素がかなり強いです。
2.安売りの理由・携帯ショップの本音
新品のスマホを通信契約なしで2万2,001円で購入できる理由は、私の理解としては、次のとおりです。
携帯ショップは、通信契約を獲得するための“武器”として、通信契約を申込む客(新規・他社からの乗換え客)向けに、スマホ本体を1円で(いわゆる1円スマホを)販売したい。
しかし、2019年施行の改正電気通信事業法で、通信契約を条件とした端末の割引は税込2万2,000円が上限になるとともに、通信契約なしでもスマホ本体を販売しなければならない(スマホ本体だけの販売を拒否してはならない)義務が課された。
そのため、携帯ショップが1円スマホを販売するためには、
スマホ本体を通信契約なし(=移動機物品販売)で2万2,001円で販売しなければならない。
イメージ図は、次の通りです。
出典:総務省,競争ルールの検証に関するWG(第36回)資料
https://www.soumu.go.jp/main_content/000842225.pdf
ところで、おそらく、携帯ショップの本音としては、「新品のスマホを通信契約なしで2万2,001円で売りたくない」だと思います。
携帯ショップとしては、利益の大きい通信契約(新規契約・他社からの乗換え契約)(*)を獲得するための武器として、スマホ本体を売りたいでしょうから。
(*)参考:東洋経済ONLINE記事(2023年2月24日)
実際に、次の内容が、総務省の情報提供窓口に通報されています。
乗り換えでiPhoneSE 64GBが1円と案内され、在庫の確認もして貰った。端末のみでも22,001円なので端末のみ購入したいと伝えると、在庫をもう一度確認してくると言われ、在庫は無いと説明された。(ソフトバンク/量販店)
他社から乗換だと一括1円だが、端末のみで購入すると7万円になると案内された。電気通信事業法で通信と端末のセット販売を条件とする利益提供は2万円以上してはいけないとなっているはずと伝えたところ、特別な割引のため問題ないと回答された。(NTTドコモ/キャリアショップ)
出典:総務省,競争ルールの検証に関するWG(第26回)資料3
https://www.soumu.go.jp/main_content/000798883.pdf
また、本記事執筆(2023年1月)時点においては、端末の割引についての規制のあり方について、総務省とドコモ・au・ソフトバンク・楽天などとの間で議論が行われています。
※参考:マイナビニュース(2023年1月7日)
この議論は2023年の夏に結論が出る予定なので、その結論次第では、新品のスマホを通信契約なしで2万2,001円で購入できなくなるかもしれません。
2023年12月27日からは、
新品のスマホを通信契約なしで2万2,001円で購入できなくなりそうです。
※参考:ITmedia Mobile(2023年12月13日)
ただ、しばらくすると、
似たような購入方法が、新たに登場しそうな気がします。
※参考:ITmedia Mobile(2023年12月21日)
3.実際に購入してきた体験談
上記「1.購入する方法」の①~③を実行した結果、Xperia 10 IV(ソフトバンク版)の新品を、通信契約なしで、2万2,001円で購入できました!
①下調べ
ネット(Twitter・YouTube含む)で、「移動機」もしくは「一括22001円」のキーワードで、最新の情報を検索。
Google Pixel 6aとXperia 10 IVがターゲットになりそうなことは分かりました(*)が、安売りしてそうな店舗は近所では見つかりませんでした。
(*)検索結果の一例
18:55からYouTube動画をプレミア公開しまあああああああす!!!!Pixel 6aが一括1円で投げ売りされている件についてですwww回線契約なしでも一括22,001円は安すぎるwww
お時間ある方は、一緒に観ましょオオオ!🥳👏
会場はコチラ👉https://t.co/yeEvsAQWKV pic.twitter.com/OFJUyW8b7y
— モバイルドットコムTV公式【ちえほん&椿】 (@Mobilecom777) January 8, 2023
②現地調査
近所のauショップに行きましたが、Google Pixel 6aもXperia 10 IVも、一括2万2,001円では売られていませんでした(一括1円でも売られていませんでした)。
その後、都市部の某大型家電量販店に行ったところ、ソフトバンクのコーナーで、Xperia 10 IVが通信契約なし一括2万2,001円で売られているポップ(立札)を発見!!
③店員とのやりとり
店員に買いたい旨を伝えたところ、店員は在庫を確認しにいき、その後「在庫があるので購入できる」との返答がありました。
店員ガチャは(良い意味で)当たり♪
その後の購入手続きでは、氏名・住所・メールアドレスなどの個人情報をショップの端末に入力することと、身分証明書(運転免許証など)の提示を求められました。
そのうえで、スマホ本体を販売できるかどうかの審査が行われました。
また、店員が、購入前の端末確認と称して、スマホを箱から出して、電源を入れ、画面の保護フィルムを下から4分の3程はがして、タッチペンで画面操作をしました。
これらの対応には驚きましたが、後でネット検索で調べたところ、どうやら転売ヤー(ケーコジ)などによる買い占め対策として実施しているようです。
※参考:ITmedia Mobile(2022年5月25日) ・ケータイWatch(2022年6月7日)
上記の手続きの後、お金を支払い、購入手続きが終了。
要した時間は30分くらいだったと思います。
まとめ
今回の話は、まさに「知らなきゃ損」という話です。
ただ、今回の購入方法は次の点からして、好みの機種を実際に購入できる人は限定的だと思います。
- 対象となっている機種・店舗・タイミングが流動的
- 店舗・店員によっては販売してくれないリスクがある
- 規制に向けた議論が進んでいて2023年夏に結論が出る予定
今回私がXperia 10 IV(ソフトバンク版)をゲットできたことは、「運が良かった」と言えるでしょう。
とはいえ、今回の購入方法をそもそも知らなければ、「運が巡ってくる」こともありません。
「買えたらラッキー」くらいのスタンスで、今回の購入方法を覚えておかれることをオススメします。
ちなみに、スマホを安く購入する方法としては「中古スマホ」という選択肢もありますので、検討してみてはいかがでしょうか。
今回は以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!