大手電力会社の「家庭向け規制料金プラン」にしたよ。
それが無難だと思うよ。
料金比較シミュレーションをしてみよう♪
ということで、2023年1月分の電気料金について、
楽天でんき(楽天エナジー株式会社)の「プランS」と、
大手電力会社の「家庭向け規制料金プラン」の、
料金比較シミュレーションをしていきます(計算過程も記載します)。
もちろん、楽天でんきの市場価格調整額(いわゆる電源調達調整費)と、
大手電力会社の燃料費調整額も、含めて計算します。
(*)沖縄エリアは対象外(従前の燃料費調整額のまま )
なお、「市場価格調整額(いわゆる電源調達調整費)・ 燃料費調整額って何?」と思った方は、次の記事をご覧ください。
皆さんの電気料金プラン選びの参考になれば幸いです!
※料金比較シミュレーションは真面目にやりましたが、ミスなどがある可能性もあるので、あらかじめご承知おきください。
1.算定条件
◆対象年月
2023年1月分(本記事執筆年月分)
◆契約電流
30アンペア
※最低料金制のエリア(関西・中国・四国)は除く
◆使用電力量
260kWh
※下記の記事から、家庭での「平均的な」電気使用量は260kWhだと想定
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金単価
3.45円/kWh
※経済産業省のニュースリリース(2022年3月25日) 参照
◆楽天でんきプランSの電気料金の算定方法
電気料金の算定式は、次の通り。
出典:楽天エナジー,プランS,2023年1月30日時点
https://energy.rakuten.co.jp/electricity/fee/plan_s/
電力量料金(従量料金)単価は、次の通り。
出典:楽天エナジー,プランS,2023年1月30日時点
https://energy.rakuten.co.jp/electricity/fee/plan_s/
市場価格調整単価(2023年1月分)は、次の通り。
出典:楽天でんき 市場価格調整単価のお知らせ 2023年1月分
端数処理は、合計金額の1円未満を切捨て。
電気料金その他の計算における合計金額の単位は,1 円とし,その端数は,切り捨てます。
出典:楽天でんき 電気需給約款[低圧](2022年11月1日実施)第4条(6)
楽天ポイントの算定方法は、次の通り。
出典:楽天エナジー,楽天ポイントが貯まる・使える,2023年1月30日時点
https://energy.rakuten.co.jp/electricity/merit/?l-id=visitor_per_foot_gnavi_electricity_merit
2.北海道電力との比較
下記の通り、北海道電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
楽天でんきプランSの方が3,484円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
8,892.00円 = 34.20円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,679.00円 = 14.15円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(=請求金額)
13,468.00円(=13,468円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
12,243.6363…円 = 13,468円 × 100/110
◆でんき単体分
61ポイント ≒ 12,243.6363…円 ÷ 200
◆楽天カード分
122ポイント ≒ 12,243.6363…円 ÷ 100
◆合計
183ポイント
北海道電力 従量電灯B
◆請求金額
9,984円
※北海道電力webサイト で行った電気料金シミュレーション(2023年1月分・従量電灯B・30アンペア・260kWh)の結果を転記
出典:北海道電力,電気料金シミュレーション従量電灯B,2023年1月31日
https://www11.hepco.co.jp/FW15/FWPs01101JuryodentoBRyokinKeisan.do
差額
3,484円 = 13,468円 - 9,984円
以上の通り、北海道電力との比較では、楽天でんきの方が3,484円高いです。
3.東北電力との比較
下記の通り、東北電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
楽天でんきプランSの方が3,561円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
7,488.00円 = 28.80円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,741.40円 = 14.39円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(=請求金額)
12,126.40円(=12,126円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
11,023.6363…円 = 12,126円 × 100/110
◆でんき単体分
55ポイント ≒ 11,023.6363…円 ÷ 200
◆楽天カード分
110ポイント ≒ 11,023.6363…円 ÷ 100
◆合計
165ポイント
東北電力 従量電灯B
◆請求金額
8,565円
※東北電力のプレスリリース(2022年11月29日) に記載されている金額を転記
出典:東北電力,プレスリリース,2023年1月分の燃料費調整について
差額
3,561円 = 12,126円 - 8,565円
以上の通り、東北電力との比較では、楽天でんきの方が3,561円高いです。
4.東京電力エナジーパートナーとの比較
下記の通り、東電の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
楽天でんきプランSの方が3,179円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
7,657.00円 = 29.45円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,751.80円 = 14.43円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
12,305.80円(≒12,305円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
11,186.3636…円 = 12,305円 × 100/110
◆でんき単体分
55ポイント ≒ 11,186.3636…円 ÷ 200
◆楽天カード分
111ポイント ≒ 11,186.3636…円 ÷ 100
◆合計
166ポイント
東京電力エナジーパートナー 従量電灯B
◆請求金額
9,126円
※東電のプレスリリース(2022年11月29日) 別紙に記載されている金額を転記
出典:東京電力エナジーパートナー,プレスリリース,
2023年1月分燃料費調整単価および電気料金の算定(関東エリア) <別紙1>
差額
3,179円 = 12,305円 - 9,126円
以上の通り、東電との比較では、楽天でんきの方が3,179円高いです。
5.中部電力ミライズとの比較
下記の通り、中部電力ミライズの家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
楽天でんきプランSの方が2,979円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
7,618.00円 = 29.30円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,653.00円 = 14.05円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(=請求金額)
12,168.00円(=12,168円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
11,061.8181…円 = 12,168円 × 100/110
◆でんき単体分
55ポイント ≒ 11,061.8181…円 ÷ 200
◆楽天カード分
110ポイント ≒ 11,061.8181…円 ÷ 100
◆合計
165ポイント
中部電力ミライズ 従量電灯B
◆請求金額
9,189円
※中部電力ミライズのプレスリリース(2022年11月29日) に記載されている金額を転記
出典:中部電力ミライズ,別紙1「燃料費調整単価表(2023年1月分)」,2023年1月30日時点
https://miraiz.chuden.co.jp/home/electric/contract/fuelcost/unitprice/__icsFiles/afieldfile/2022/11/30/nen_price_202301.pdf
差額
2,979円 = 12,168円 - 9,189円
以上の通り、中部電力ミライズとの比較では、楽天でんきの方が2,979円高いです。
6.北陸電力との比較
下記の通り、北陸電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
楽天でんきプランSの方が3,282円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
6,448.00円 = 24.80円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,148.60円 = 12.11円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(=請求金額)
10,493.60円(=10,493円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
9,539.0909…円 = 10,493円 × 100/110
◆でんき単体分
47ポイント ≒ 9,539.0909…円 ÷ 200
◆楽天カード分
95ポイント ≒ 9,539.0909…円 ÷ 100
◆合計
142ポイント
北陸電力 従量電灯B
◆請求金額
7,211円
※北陸電力webサイト で行った電気料金シミュレーション(2023年1月分・従量電灯B・30アンペア・260kWh・初回振替契約割引あり)の結果を転記
出典:北陸電力,従量電灯B試算結果,2023年1月31日
https://www.rikuden.co.jp/cgi-bin/shisan/211.cgi
差額
3,282円 = 10,493円 - 7,211円
以上の通り、北陸電力との比較では、楽天でんきの方が3,282円高いです。
7.関西電力との比較
下記の通り、関西電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯A)との比較では、
楽天でんきプランSの方が3,178円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
6,630.00円 = 25.50円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,148.60円 = 12.11円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
10,675.60円(≒10,675円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
9,704.5454…円 = 10,675円 × 100/110
◆でんき単体分
48ポイント ≒ 9,704.5454…円 ÷ 200
◆楽天カード分
97ポイント ≒ 9,704.5454…円 ÷ 100
◆合計
145ポイント
関西電力 従量電灯A
◆請求金額
7,497円
※関西電力のプレスリリース(2022年11月29日) に記載されている金額を転記
出典:関西電力,プレスリリース,2023年1月分電気料金の燃料費調整
差額
3,178円 = 10,675円 - 7,497円
以上の通り、関西電力との比較では、楽天でんきの方が3,178円高いです。
8.中国電力との比較
下記の通り、中国電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯A)との比較では、
楽天でんきプランSの方が2,932円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
6,916.00円 = 26.60円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,148.60円 = 12.11円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
10,961.60円(≒10,961円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
9,964.5454…円 = 10,961円 × 100/110
◆でんき単体分
49ポイント ≒ 9,964.5454…円 ÷ 200
◆楽天カード分
99ポイント ≒ 9,964.5454…円 ÷ 100
◆合計
148ポイント
中国電力 従量電灯A
◆請求金額
8,029円
※中国電力のプレスリリース(2022年11月29日) に記載されている金額を転記
出典:中国電力,プレスリリース,2023年1月分電気料金の燃料費調整について
差額
2,932円 = 10,961円 - 8,029円
以上の通り、中国電力との比較では、楽天でんきの方が2,932円高いです。
9.四国電力との比較
下記の通り、四国電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯A)との比較では、
楽天でんきプランSの方が3,122円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
6,994.00円 = 26.90円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,146.00円 = 12.10円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
11,037.00円(≒11,037円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
10,033.6363…円 = 11,037円 × 100/110
◆でんき単体分
50ポイント ≒ 10,033.6363…円 ÷ 200
◆楽天カード分
100ポイント ≒ 10,033.6363…円 ÷ 100
◆合計
150ポイント
四国電力 従量電灯A
◆請求金額
7,915円
※四国電力のプレスリリース(2022年11月29日) に記載されている金額を転記
出典:四国電力,プレスリリース,2023年1月分電気料金の燃料費調整について
差額
3,122円 = 11,037円 - 7,915円
以上の通り、四国電力との比較では、楽天でんきの方が3,122円高いです。
10.九州電力との比較
下記の通り、九州電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
楽天でんきプランSの方が2,280円高いです。
楽天でんき プランS
◆電力量料金
6,856.20円 = 26.37円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
2,087.80円 = 8.03円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
897円 = 3.45円/kWh × 260kWh
◆合計金額(=請求金額)
9,841.00円(=9,841円)
<参考:楽天ポイント>
◆楽天でんきの「税抜き」請求金額
8,946.3636…円 = 9,841円 × 100/110
◆でんき単体分
44ポイント ≒ 8,946.3636…円 ÷ 200
◆楽天カード分
89ポイント ≒ 8,946.3636…円 ÷ 100
◆合計
133ポイント
九州電力 従量電灯B
◆請求金額
7,561円
※九州電力webサイト で行った電気料金シミュレーション(2023年1月分・従量電灯B・30アンペア・260kWh・口座振替割引あり)の結果を転記
出典:九州電力,あなたの電気料金をシミュレーション従量電灯B,2023年1月31日
https://www1.kyuden.co.jp/php/ryokin_shift/public/user_hontou/index.php/user_hontou/ryokin_shift/jyuryo_b_result/
差額
2,280円 = 9,841円 - 7,561円
以上の通り、九州電力との比較では、楽天でんきの方が2,280円高いです。
まとめ
2023年1月分においては、
実質的に市場連動型の電気料金プランである(*)楽天でんきプランSの方が、
今回取り上げた大手電力会社の家庭向け規制料金プランよりも、
電気料金が高い結果となりました。
(*)沖縄エリアは対象外(従前の燃料費調整額のまま )
主な原因は、楽天でんきの市場価格調整単価(いわゆる電源調達調整単価)と、大手電力会社の燃料費調整単価(規制料金プランは上限あり)の差額です。
実際に計算をする前から、「現状(化石燃料価格が高騰している状況)では楽天でんき(プランS)の方が大手電力会社(規制料金プラン)よりも高いだろう」と思っていましたが、
実際に計算してみると電気代の差額が2~3千円くらいあったので、ソコソコな差額だと感じました。
ところで、本記事執筆時点(2023年1月時点)で、大手電力会社10社のうち7社(中部電力ミライズ・関西電力・九州電力以外)は、2023年4月~6月頃にかけて、規制料金プランについて、経済産業大臣の審査・認可が必要な本格値上げをする予定です。
一方で、大手電力会社の規制料金プランの値上げを受けて、楽天でんきが値上げをするかは本記事執筆時点では不明です(値上げするかもしれませんし、しないかもしれません)。
※auでんきは値上げする旨を2023年2月9日に発表しました(詳細はコチラ )
そして、今後の化石燃料価格・電気の卸市場価格の動向などの不確定要素もあり、
2023年4月~6月頃「以降に」、楽天でんき・大手電力(*)どちらが安くなるかは、予想できません。
(*)中部電力ミライズ・関西電力・九州電力が、このまま規制料金プランの本格値上げをしなければ、この3社においては2023年4月~6月頃「以降も」、楽天でんきより安い可能性が高い気がします。
2023年4月より、楽天でんきの従量料金単価(電力量料金単価)が値上げされます。
※楽天エナジーのお知らせ(2023年2月20日)
出典:楽天エナジー,
【重要】「楽天でんき」料金改定と楽天ポイント進呈率引き上げのお知らせ,
2023年2月21日時点
https://energy.rakuten.co.jp/info/20230220.html?l-id=visitor_per_energytop_info20230220
この値上げに対しては、
実質的に市場連動型の電気料金プランであるにも関わらず(電気の卸市場からの調達コストの変動リスクを電気料金に反映しているにも関わらず)、1kWhあたり12円以上も値上げする根拠が不明(具体的に説明してよ)
と思いました。
ちなみに、2023年1月分においては、
他の電力会社(グランデータ)との電気代バトルの記事もありますので、
ぜひご覧ください。
※楽天でんきの電気代よりも、グランデータの電気代の方が高いです。
今回は以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます!