※ストエネwebサイト
(*)参考:過去記事(2023年4月)
※ストエネのONEでんきwebサイト
ということで、2023年11月分の電気料金について、
ストエネのONEでんき「スタンダードプラン」と、
大手電力会社の「家庭向け規制料金プラン」の、
料金比較シミュレーションをしていきます。
(計算過程も記載します)
過去記事(*)では、料金比較シミュレーションの対象に、グランデータ(現ストエネ)のONEでんき「フリープラン」も含めていましたが、
当該プランは“新規受付終了済”だと判明したので、今回は対象から外しました。
(*)2023年1月分はコチラ
(*)2023年2月分はコチラ
(*)2023年3月分はコチラ
(*)2023年7月分はコチラ
出典:ストエネ,電気ご利用規約,2023年11月8日時点
https://grandata-service.jp/service/electricity/terms/
今回の電気代バトルの重要ポイントは、
ストエネのONEでんき「スタンダードプラン」には、市場価格調整額が導入されている(=実質的に市場連動型の電気料金プランになっている)、という点です。
出典:ストエネ,市場価格調整額(電気),2023年11月8日時点
https://grandata-service.jp/fuel/
なお、「市場価格調整額(いわゆる電源調達調整費)って何?」と思った方は、次の記事をご覧ください。
皆さんの電気料金プラン選びの参考になれば幸いです!
※料金比較シミュレーションは真面目にやりましたが、ミスなどがある可能性もあるので、あらかじめご承知おきください。
※本文内の画像類は、クリック/タップすれば、拡大表示されます。
1.算定条件
◆対象年月
2023年11月分(本記事執筆年月分)
◆契約電流
30アンペア
※最低料金制のエリア(関西・中国・四国)は除く
◆使用電力量
260kWh
※下記の記事から、家庭での「平均的な」電気使用量は260kWhだと想定
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金単価
1.40円/kWh
※経済産業省のニュースリリース(2023年3月24日) 参照
◆ストエネの電気料金の単価・端数処理
ストエネのONEでんき「スタンダードプラン」の基本料金・最低料金・電力量料金の単価は、次の通り。
出典:ONEでんき,【別紙】料金表,2023年11月8日時点
https://onedenki.jp/CA-08
市場価格調整額の単価の「一例」は、次の通り。
※その他のエリアの単価はストエネのwebサイト を参照。
出典:ストエネ,2023年11月分 市場価格調整額のお知らせ,2023年11月8日時点
https://grandata-service.jp/wp/wp-content/uploads/material/electricity/market_price_adjustment_2311.pdf
国の補助金(値引き)は、次の通り、10月利用分からは1kWhあたり3.5円(税込)。
出典:ストエネ,「電気・ガス価格激変緩和対策事業」への参加に関して,2023年11月8日時点
https://grandata-service.jp/gekihenkanwa/
端数処理は、合計金額の1円未満を切捨て。
料金その他の計算における合計金額の単位は、1 円とし、その端数は、切り捨てます。
出典:ストエネ 電気供給約款〔2023年11月1日改訂版〕第4条(5)
2.北海道電力との比較
下記の通り、北海道電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
ストエネのONEでんきスタンダードプラン(北海道)の方が1,399円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(北海道)
◆基本料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
8,320.00円 = 32.00円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
2,957.24円 = 11.374円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
10,731.24円(≒10,731円)
北海道電力 従量電灯B
◆請求金額
9,332円
※北海道電力webサイト で行った電気料金シミュレーション(2023年11月分・従量電灯B・30アンペア・260kWh)の結果を転記
出典:北海道電力,電気料金シミュレーション従量電灯B,2023年11月2日,
https://www11.hepco.co.jp/FW15/FWPs01101JuryodentoBRyokinKeisan.do
差額
◆差額
1,399円 = 10,731円 - 9,332円
以上の通り、北海道電力との比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(北海道)の方が1,399円高いです。
3.東北電力との比較
下記の通り、東北電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
ストエネのONEでんき スタンダードプラン(東北)の方が2,164円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(東北)
◆基本料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
7,280.00円 = 28.00円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
2,980.12円 = 11.462円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
9,714.12円(≒9,714円)
東北電力 従量電灯B
◆請求金額
7,550円
※東北電力のプレスリリース(2023年9月28日) に記載されている金額を転記
出典:東北電力,プレスリリース,2023年11月分の燃料費調整等について(別紙1)低圧のお客さまに適用する燃料費調整単価等
差額
◆差額
2,164円 = 9,714円 - 7,550円
以上の通り、東北電力との比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(東北)の方が2,164円高いです。
4.東京電力エナジーパートナーとの比較
下記の通り、東電の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
ストエネのONEでんき スタンダードプラン(東京)の方が2,599円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(東京)
◆基本料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
7,488.00円 = 28.80円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
3,168.88円 = 12.188円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
10,110.88円(≒10,110円)
東京電力エナジーパートナー 従量電灯B
◆請求金額
7,511円
※東電のプレスリリース(2023年9月28日) 別紙1に記載されている金額を転記
出典:東京電力エナジーパートナー,プレスリリース,
2023年11月分燃料費調整単価および電気料金の算定(関東エリア) <別紙1>
差額
◆差額
2,599円 = 10,110円 - 7,511円
以上の通り、東電との比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(東京)の方が2,599円高いです。
5.中部電力ミライズとの比較
下記の通り、中部電力ミライズの家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
ストエネのONEでんき スタンダードプラン(中部)の方が2,210円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(中部)
◆基本料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
7,410.00円 = 28.50円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
2,468.18円 = 9.493円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
9,332.18円(≒9,332円)
中部電力ミライズ 従量電灯B
◆請求金額
7,122円
※中部電力ミライズのプレスリリース(2023年9月28日) に記載されている金額を転記
出典:中部電力ミライズ,燃料費調整単価表【2023年11月分】
https://miraiz.chuden.co.jp/home/electric/contract/fuelcost/unitprice/__icsFiles/afieldfile/2023/09/29/nen_price_202311.pdf
差額
◆差額
2,210円 = 9,332円 - 7,122円
以上の通り、中部電力ミライズとの比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(中部)の方が2,210円高いです。
6.北陸電力との比較
下記の通り、北陸電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
ストエネのONEでんき スタンダードプラン(北陸)の方が683円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(北陸)
◆基本料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
6,630.00円 = 25.50円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
2,033.46円 = 7.821円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
8,117.46円(≒8,117円)
北陸電力 従量電灯B
◆請求金額
7,434円
※北陸電力webサイト で行った電気料金シミュレーション(2023年11月分・従量電灯B・30アンペア・260kWh・初回振替契約割引あり)の結果を転記
出典:北陸電力,従量電灯B試算結果,2023年11月2日
https://www.rikuden.co.jp/cgi-bin/shisan/211.cgi
差額
◆差額
683円 = 8,117円 - 7,434円
以上の通り、北陸電力との比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(北陸)の方が683円高いです。
7.関西電力との比較
下記の通り、関西電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯A)との比較では、
ストエネのONEでんき スタンダードプラン(関西)の方が1,894円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(関西)
◆最低料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
6,630.00円 = 25.50円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
1,956.24円 = 7.524円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
8,040.24円(≒8,040円)
関西電力 従量電灯A
◆請求金額
6,146円
※関西電力のプレスリリース(2023年9月28日) に記載されている金額を転記
出典:関西電力,プレスリリース,2023年11月分電気料金の燃料費調整
差額
◆差額
1,894円 = 8,040円 - 6,146円
以上の通り、関西電力との比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(関西)の方が1,894円高いです。
8.中国電力との比較
下記の通り、中国電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯A)との比較では、
ストエネのONEでんき スタンダードプラン(中国)の方が994円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(中国)
◆最低料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
6,890.00円 = 26.50円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
1,956.24円 = 7.524円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
8,300.24円(≒8,300円)
中国電力 従量電灯A
◆請求金額
7,306円
※中国電力のプレスリリース(2023年9月28日) に記載されている金額を転記
出典:中国電力,プレスリリース,2023年11月分電気料金の燃料費等調整について
差額
◆差額
994円 = 8,300円 - 7,306円
以上の通り、中国電力との比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(中国)の方が994円高いです。
9.四国電力との比較
下記の通り、四国電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯A)との比較では、
ストエネのONEでんき スタンダードプラン(四国)の方が1,061円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(四国)
◆最低料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
6,994.00円 = 26.90円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
1,950.52円 = 7.502円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
8,398.52円(≒8,398円)
四国電力 従量電灯A
◆請求金額
7,337円
※四国電力のプレスリリース(2023年9月28日) に記載されている金額を転記
出典:四国電力,プレスリリース,2023年11月分電気料金の燃料費調整について
差額
◆差額
1,061円 = 8,398円 - 7,337円
以上の通り、四国電力との比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(四国)の方が1,061円高いです。
10.九州電力との比較
下記の通り、九州電力の家庭向け規制料金プラン(従量電灯B)との比較では、
ストエネのONEでんき スタンダードプラン(九州)の方が1,240円高いです。
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(九州)
◆基本料金
0円
◆電力量料金(従量料金)
6,604.00円 = 25.40円/kWh × 260kWh
◆市場価格調整額
1,544.40円 = 5.940円/kWh × 260kWh
◆国の補助金
-910.00円 = -3.50円/kWh × 260kWh
◆再生可能エネルギー発電促進賦課金
364.00円 = 1.40円/kWh × 260kWh
◆合計金額(≒請求金額)
7,602.40円(≒7,602円)
九州電力 従量電灯B
◆請求金額
6,362円
※九州電力webサイト で行った電気料金シミュレーション(2023年11月分・従量電灯B・30アンペア・260kWh・口座振替割引あり)の結果を転記
出典:九州電力,あなたの電気料金をシミュレーション従量電灯B,2023年11月3日
https://www1.kyuden.co.jp/php/ryokin_shift/public/user_hontou/index.php/user_hontou/ryokin_shift/jyuryo_b_result/
差額
◆差額
1,240円 = 7,602円 - 6,362円
以上の通り、九州電力との比較では、
ストエネ ONEでんき スタンダードプラン(九州)の方が1,240円高いです。
シミュレーション結果一覧
2023年11月分は、全エリアで、
ストエネ(旧グランデータ)のONEでんきスタンダードプランの方が高い結果となりました。
過去のシミュレーション結果は、以下の記事をご覧ください。
なお、過去記事では、料金比較シミュレーションの対象に、グランデータ(現ストエネ)のONEでんき「フリープラン」(新規受付終了済の料金プラン)も含まれています。
まとめ(ストエネに対する私見)
私自身はストエネ(旧グランデータ)と契約する気は無いですし、家族や友人にもオススメしません。
理由の1つ目は、「市場連動型の料金プランで、高騰リスクがあるから」です。
<参考:資源エネルギー庁webサイト抜粋>
出典:資源エネルギー庁,電気料金の改定について(2023年6月実施),2023年11月13日時点
https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/kaitei_2023/
理由の2つ目は、「“企業スタンスに難がある”ように感じるから」です。
※個人の感想です
電力・ガス取引監視等委員会(*)からグランデータ(現ストエネ)に対する業務改善勧告(2023年6月26日)
(*)経済産業大臣直属の組織
ストエネ(旧グランデータ)との契約を検討されている方は、「グランデータ 評判 口コミ」というキーワードでネット検索することをオススメします。
今回は以上になります。
最後までお読み頂き、ありがとうございます!